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乾いた世界に、知恵と努力で打ち勝った「風をつかまえた少年」

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邦題:風をつかまえた少年

原題: The boy who harnessed the wind

公開年:2018年

製作国:イギリス、マラウイ

監督:キウェテル・イジョフォー

出演:マックスウェル・シンバ、キウェテル・イジョフォー、アイサ・マイガ、etc

公式サイト:https://longride.jp/kaze/

 

干ばつに苦しむマラウイで、風力発電装置を独学で作った少年の実話。

2001年当時、電気を使えたのは人口のたった2%。

学ぶための灯りにも困る環境で、見たこともない風車を作りあげる。

社会基盤の違いと、知の力を実感した映画でした。

 

主人公は農村に暮らすウィリアム・カムクワンバ、14歳。

洪水の後の干ばつのために収穫が少なく、学費を払えず学校を中退させられてしまう。

生きていくための食糧にも困り、配給も足りず盗難も横行。

人が減り、荒んでいく村。

そんな状況を打破するため、ウィリアムは廃材のポンプで井戸水を汲みあげることを計画します。

授業に潜り込んだり、図書館の本から学んだり。

しかし電気を作るなど考えたこともなく、風車を見たこともない村では理解も得難い。

それでも少しずつテスト機を作り、父親を含む周囲を説得し、ついに乾いた土に水を届ける。

雨に頼らず1年中農業ができるようになったことで、安定した生活を得た。

その後、本人は奨学金を得て改めて教育を受け、アメリカの大学に留学したそう。

 

とはいえ、急造の風車の強度とかメンテとか気になってしまいますね。

主な材料は廃車のバッテリーと自転車のダイナモ

羽根とか軸受とか、結構な力を受けるはず。

ただ現在でも類似の設備が活躍しているそうなので、無事に維持されているか改善されているのでしょう。

まずは作り上げたことが重要。

 

ともあれ、教育の大切さを実感しましたね。

同時に、その教育が行き届いていないことも。

子供には教育を受けさせたい、しかしまずは家族を養うための農業の人手が必要という父の葛藤。

教育はするけれど、しかし学費を払ってもらわなければ運営できないため厳しく当たるという学校側の事情。

日本では当たり前のように受けている教育が、どれだけ貴重なのか。

わかっていたつもりですが、日本は豊かですね。

先達の積み上げてきたもののありがたみを感じます。

 

しかし学校という枠組みだけでもダメ。

今回の成果は、村を助けたい、そのために学びたいというウィリアムの意欲の賜物です。

科学の才能があったととるか、問題意識と柔軟性が高かったととるか。

個人的には、「才能」という単語では済ませたくないですね。

 

実状かどうかはわかりませんが、政治状況もよろしくない。

選挙で選ばれた権力者といっても、利己的な人間もいる。

民主主義も教育システムも、借り物ではうまく機能しないと感じました。

内から望んで掴んだものでなければ。

 

途上国の社会問題、家族の絆、教育の力。

それらをうまく絡ませて描いた良い構成です。

派手さはないけれど、だからこそ身近に感じられる。

多くの人に観てほしい映画ですね。

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