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手の届きそうなARのある未来「劇場版SAO オーディナル・スケール」(※愚痴あり)

製作年:2016年
製作国:日本
監督:伊藤智彦
主演:松岡禎丞 戸松遥 伊藤かな恵 神田沙也加 井上芳雄etc.
公式サイト:http://sao-movie.net/
~あらすじ~
2022年。天才プログラマー茅場晶彦が開発した世界初のフルダイブ専用デバイス≪ナーヴギア≫
――その革新的マシンはVR(仮想現実)世界に無限の可能性をもたらした。
それから4年……。
≪ナーヴギア≫の後継VRマシン≪アミュスフィア≫に対抗するように、一つの次世代ウェアラブル・マルチデバイスが発売された。
≪オーグマー≫。
フルダイブ機能を排除した代わりに、AR(拡張現実)機能を最大限に広げた最先端マシン。
≪オーグマー≫は覚醒状態で使用することが出来る安全性と利便性から瞬く間にユーザーへ広がっていった。
その爆発的な広がりを牽引したのは、≪オーディナル・スケール(OS)≫と呼ばれる≪オーグマー≫専用ARMMO RPGだった。
アスナたちもプレイするそのゲーム に、キリトも参戦しようとするが……。
(公式サイトより)
 
ソードアート・オンライン劇場版を観てきました。
VR主体の原作に、AR、ディープラーニング、AIとリアルでも最近話題のネタを盛り込んだ映画です。
原作になく現実にもあまり馴染みのないARを取り込むにあたり、序盤はARの普及した世界が丁寧に描かれています。
ファミレスのテーブル上にゲームを投影して遊んだり。
そのゲームでその店のクーポンが当たったり。
さらにクーポン当選者の好みをAIで判断して最適なメニューを出してきたり。
モールの真ん中でARエフェクトを伴ったライブをしたり。(ただしデバイスしていない人から見たら路上カラオケ)
ARやAIが混ざりあった、もうすぐ手の届きそうな未来がここにありました。
 
ところで、私は勘違いしていたようです。
てっきり、あのARデバイスは映像と音を目と耳に投影しているだけにものかと。
それだけでも、現実にないものを見聞きするとか現実にエフェクトを追加するとかはできそうです。
ただ、劇中表現のように見聞きする全てを変えてしまうのは難しいでしょう。
と考えると、脳をイジって視覚と聴覚を直接変質させているのか。
もともとのVRシステムも脳波に干渉しているし。
近未来かと思ったら超未来デバイスでした。
でも脳に信号を入力しながら出歩きたくはないなあ。。。
 
ともあれ、ARゲーム面白そう。
簡単に言うとリアルなポケモンGO+モンハン。
実際の場所(アキバとか六本木ヒルズとか)にモンスターが現れ、自分の手で武器を振るい、自分の足で攻撃をかわす。
見慣れた場所が非日常に変わるというのはワクワクしますね。
客観的に見ると、何もない空間に声を上げて手足を振るう異様な光景でしょうが。
ここまでは行かなくても近いものは現実のVRゲームでも実現してほしい。
 
脚本としては、王道の展開ですので多くは語りません。
ARの描写、忍び寄る陰謀、ヒロインのピンチ、主人公の奮起、仲間で力を合わせて勝利。
 
ただ、追加された部分が溶け合ってない感はありますね。
あと、序盤丁寧に進めた影響もあってか、本筋の進行が後半に詰め込まれすぎかと。
 
(ここから愚痴、ネタバレあり)
おかげで、主人公・キリトが状況に流されるだけのキャラに成り下がる。
そんなに察し悪くないでしょ、ゲームを使った陰謀なんて慣れてるし。
ARゲーム起動中に謎キャラが現れて「幽霊?」って、隣に世間的には謎のAIキャラいるじゃない。
(一方でヒロイン・アスナは芯の強さが描写されて魅力的でした)
いくら権威とはいえ教授一人の陰謀で、一般市販品のARデバイスに殺人機能仕込めるのか?
ネトゲの世界に囚われた一件で総務省に対策チームがあるくらいなのに…
そしてARデバイスには実はVR機能が隠されていたそうで。
へー、主流のVRデバイスを駆逐してそうなくらいコンパクトですねー。
後半で一気に進行させるためにキリトが一晩で上位ランカーに上り詰めるとか。
運動能力低くてコケてた序盤から、そう時間経ってませんよね。
握力でパワードスーツ?の制御装置を引き千切るとか、なんか身体能力ブーストされてる?
話を大きくするためか100層のボス出して来たりそいつが謎の(ちょっとチープな)剣ドロップしたりと半端にアインクラッド混ぜてくるのが、逆に二次創作っぽさを感じる。
争点であるところのアスナの記憶の戻り方はそれでいいのか。
恐怖を乗り越えるのがトリガーなら最終戦途中に自力で思い出しても良かったんじゃ。
(愚痴ここまで)
 
ごちゃごちゃ書きましたが、SAOの世界が好きなのでどうしても細かいところが気になるのです。
ただ全体の流れは楽しめましたし、アクションは高密度で素晴らしく、特に最終局面は情報量とスピード感についていけないくらい。
そして、VRやARの普及した未来は楽しそうだなと思えるSAOらしい映画でした。
さぁ次はアリシゼーション編だ!