今日賛主義!

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年齢を重ねることは進化すること「フジコ・ヘミングの時間」

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邦題:フジコ・ヘミングの時間
公開年:2018年
製作国:日本
監督:小松荘一良
出演:フジコ・ヘミング大月ウルフetc
公式サイト:http://fuzjko-movie.com/

 

ピアニストのフジコ・ヘミングさんのドキュメント映画を観てきました。
60歳を過ぎて脚光を浴び、以来20年近く、世界中からのオファーに応えて音楽を奏で続けています。
音楽は詳しくないのですが、そのダイナミックな演奏から「魂のピアニスト」と呼ばれているそうです。

 

ピアニストとして大成するまでは、まさに波乱の人生だったそうです。
恩師に恵まれて大きなコンクールで賞を受けるものの、戦争の影響で国籍が失われていて長らく留学できず。
大使館の協力でやっと留学し腕を磨くものの、初のリサイタルの直前に耳を患ったことで取り止め。
なんとか治療し、音楽の先生としてヨーロッパを転々とする。
そして日本に戻った後、念願のピアニストに。

 

ピアノを弾く姿、その手元が映るたび、滑らかな運指に感嘆しましたね。
まるで、そう動くようにできているよう。
しかし機械的な正確さという印象ではなく、生き生きとした響きが生まれていく。
今でも1日4時間の練習を欠かさないそうです。
一芸を極め続ける姿は美しい。

 

フジコさんのオシャレさにも目が止まりました。
街中ですれ違うと思わず振り返るでしょう。
服装も生き方も華がある。
住みたい家に住み、好きなアンティークと愛犬愛猫に囲まれ、世界を飛び回っている間に留守をみてくれる友人にも恵まれ、自分らしく生きる。
いまでいう評価経済の最先端では?

 

印象に残った言葉。
歴史ある良いモノには、多少傷があっても味があるし、直しても使い続ける。
安モノに傷があれば捨ててしまう。
前者になれば多少のミスは構わない。
言う人によってはビッグマウスになりますが、納得するものがあります。

 

良い音楽とはなんでしょうね。
譜面通り正確に再現すればいいわけではないでしょう。
その命題に挑み、乗り越えたひとの演奏。
誰かが歌っているように奏でるのがコツだそうですが、映画館で聴く分にはもの足りない。
実際に演奏を聴きたくなりました。

 

いろんな面で強い人だなと感じます。
自分を貫き、自己研鑽を続け、日々を楽しむ。
そんな年齢の重ね方をしたいものです。