梅雨時にも、あえての庭園巡り。
今回は京都・東山方面に向かいます。
近距離に同じ作庭家・小川治兵衛の作が並んでいるということで、続けて観てみました。
まずは「無鄰菴」。
山縣有朋の別荘だったこちら。
借景となる東山に繋がっていく奥行きに引き込まれます。
川が流れていたり芝が敷いてあったりと珍しい構成です。
途中から雨が降ってきましたが、家屋から眺める庭は風情があってよろしい。
雨音が響き、石が濡れ、遠景が烟る。
山縣有朋も雨の景色を好んだそう。
それもあって、雨の日は専用デザインのチケットが配られます。
あと興味深かったのは庭の維持に関する展示。
何気なく見ている木も、刈り方で日差しや遠景の見え方をコントロールしているらしいです。
そんな裏側を支えている技術を知るのも楽しい。
続いて「並河靖之七宝記念館」。
こちらにも同じように水の流れる庭があります。
こちらは狭いながらも、いわゆる庭にあるものが全てあるような密度感です。
目を引くのは建物の脚を支える赤い貴船石。
デザイン性もさることながら、池が床下に潜っていくことで実際以上の広がりを感じる。
レイヤードの魅力ってやつですかね。
庭園目当てで入ったけれど、七宝焼の展示も良かった。(そちらは撮影不可)
発色が素晴らしいですね。
何度も焼いて磨いてと手間暇かける価値がある。
例えば、同じ絵を表示した液晶と見比べるのも面白いかも。
昼食は地下鉄東山駅近くの「京とみ」でえび・はも天丼。
別添えの出汁の味が優しくて良い。好みの分量を掛けられるし。