今日賛主義!

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交通事故という毒に飲まれた者たち。「クラッシュ」

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邦題:クラッシュ

原題:CRASH

公開年:1996年

製作国:カナダ

監督:デビッド・クローネンバーグ

出演:ジェームズ・スペイダーホリー・ハンターイライアス・コティーズ、etc

公式サイト:http://crash4k.com/

 

25年前に製作されたカンヌ受賞作、交通事故に官能を見出す人々のドラマ。

なかなかないくらいぶっ飛んでますねえ。

今の時代では作れないであろう作品を観てみようというコンセプトです。

 

冒頭から主人公夫婦が合意の上でそれぞれ別の相手とセックス。

しかも両方ともベッドルームではなく。

予想以上のフリーダムっぷり。掴みはバッチリ。

その直後に主人公が交通事故に遭ったところから、新たな世界に入り込んでしまう。

 

そして出てくるカーセックスではなくカークラッシュマニアの集まり。

命の危険があるのに、無残な傷が残っているのに、交通事故に魅入られる。

常識とかモラルがトンでます。

どれくらいイっちゃってるかというと、有名な交通事故(今回はジェームズ・ディーン)を再現しようとするくらい。

リアルに基づいて安全装置もなし。

いや好きなものを真似したいという意味では理解できるけど、対象が。。。

 

で、交通事故は性的エネルギーの発露と称し、事故の興奮(?)に触発されまくり、ヤりまくり。

古い作品なので肌色具合が大胆。

それでもポルノビデオにならないのは、人物の倒錯具合の表現に重きを感じるから。

全く共感はできないのに、「あ、スイッチ入ったな」とわかる演技や映像表現で倒錯した官能の世界が伝わってくるのが凄い。

こんな設定で「自然な」流れを作るのは難しいだろうに、かなり上手く演出されているんでしょうね。

 

陶酔と倒錯。

同好同士で影響しあい、増幅しあう。

愛と欲が絡み合う。

「何故それが好きなのか」は個人の趣味嗜好としてさておけば、欲望を乗りこなしているのか飲まれているのか、波の中でもがく人間ドラマ。

ラストまで欲望に忠実でしたが、それが二人の自己実現で幸せならいいんじゃないかな。

 

終わって気付いたけれど、「毒に飲まれる人」ということで本作が目に留まったのかもしれない。

「次はもっと」と留まることを知らないのは、何事にも言えること。

毒に飲まれず、程よく味わいたいものです。