今日賛主義!

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ピエール・カルダンという歴史を辿る「ライフ・イズ・カラフル!」

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邦題:ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン

原題:HOUSE OF CARDIN

公開年:2019年

製作国:アメリカ、フランス

監督:P.デビッド・エバーソール、トッド・ヒューズ

出演:ピエール・カルダンetc

公式サイト:https://colorful-cardin.com/

 

ファッションデザイナー、ピエール・カルダンのドキュメンタリー。

ブランド名は知っていましたが、失礼ながら本人が存命だと初めて知りました。

御歳98歳。しかも現役。

ライセンス品だけ見て昔のブランドだと思っててすみません。

というか、あまりに偉大だったので見終わったあとは恐縮してました。

ファッションの歴史そのものなのに知らなくて本当にすみません。

 

ピエール・カルダンの偉業を羅列すると、

 

オートクチュールからプレタポルテをはじめる。

最初は各方面からバカにされたようですが、ゆくゆく多くのブランドが進出していくことに。

 

・メンズコレクションをはじめる

それまで着飾るのは女性でしたが、初めて男性にも展開。

もちろん現在は多くのブランドがメンズもやっていますね。

 

・ライセンス展開をはじめる

これもブランドの安売りと批判を浴びたそうですが、これによる人気と資金力でもってブランドは買収されることなく継続しています。

 

・モデルに白人以外を起用しはじめる

長くメインを務めたのは日本人モデルとのこと。

最近でこそスタンダードなダイバーシティを自然と実行していたわけです。

 

・日本や中国、ロシアにも進出しショー開催

当時はファッションに縁の無かった国にも積極的に進出。

意地悪な言い方をすると、「おしゃれと言えばカルダン」という刷り込み。

前述のグローバルなライセンス展開の礎にもなっているようです。

 

いやはや、、、これはまさにここ数十年のファッションの流れそのものじゃないですか?

マックイーンやサンローランのドキュメンタリーは「アーティストの人生」という印象でしたが、本作は業界史の俯瞰図にもなります。

今現在は当たり前のことの第一歩を踏み出したのがカルダン。

ビジネスセンスが抜群。

もちろん服作りのセンスもありますが、「ブランドのデザイン」という一段違う視点で活動されている印象です。

ファッション業界なんて水物だろうに、そこでここまでビジネスとして掘り下げて長く続けるとは…

その慧眼と挑戦心に感服です。

 

ちなみに長生きの秘訣は「仕事をし続けること」とのこと。

そんな人間になりたい。