邦題：ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密
原題：Knives Out
公開年：2019年
製作国：アメリカ
監督：ライアン・ジョンソン
出演：ダニエル・クレイグ、アナ・デ・アルマスetc
公式サイト：https://longride.jp/knivesout-movie/
今の時代に、ここまで王道な探偵映画が作られるとは。
邸宅を舞台に、遺族の証言を照合して穴を突き、地道な現場検証を繰り返す。
真相に迫ったか、、、と思いきや鮮やかなどんでん返し。
開帳される探偵のキレッキレの語りに、刑事が「ノってるな」とツッコミを入れてみたり。
王道とパロディを絶妙に混ぜた上質のミステリー作品でした。
大御所のミステリー作家が誕生日パーティの夜に突然の自殺。
後日、遺族が集まるなか、その死に関して匿名の調査依頼が受けた探偵も登場する。
作家と遺族の金銭問題、もちろん相続争いも絡むという舞台設定。
まさに王道。
助手が看護師というのはワトソン医師のオマージュなのだろうか。
ある秘密を持っているのに、嘘をつくと吐く体質を持つのでハラハラする。
物語は探偵視点ではないので、探偵の知らない情報も入ってきます。
そこに探偵がどう迫るか、そしてその向こう側の真相は如何に。
ミステリーなので内容は詳しく書けないのですが、ラストの真相披露は素晴らしい。
それまでに提示された情報がハマっていき、新しい絵を描く。
きっちり描いてあるので、内容を深読みできれば観客にも解けそうにはなっています。
ただし推理小説と違ってじっくり考える時間が取れないけれど。
意外な真相はもちろんのこと、その後もさまざまな設定とセリフを拾って収束していく展開はお見事。
王道を貫きながら、ベタではない展開の良さ。
真相を知った上でもう一度見返したくなりますね。
一昔前の流行を、初めて接する世代にも一回りした世代にも新鮮に提供する。
そういう作品づくりは好きだなぁ。
ところで、トレイラーで「007ノー・タイム・トゥ・ダイ」が流れ始めましたね。
そんな折にマッツ・ミケルセン主演映画からのダニエル・クレイグ主演映画。
これはもうカジノロワイヤルを観返さずにいられない。
